2020.09.29

IoT時代に欠かせないLPWAとは? 5Gとの違いや活用事例も紹介

サーバーが並んだ景色

今後のIoT時代に欠かせないといわれている「LPWA」。なぜそれほど話題になっているのでしょうか?ここではLPWAとは一体何なのか、その種類や活用方法などの基礎知識をお伝えします。5GとLPWAの違いや周波数と免許の関係といった専門的な知識もご紹介しますので、LPWAの導入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

今話題になっているLPWAとは何か?

無線通信技術である「LPWA」は、IoTに最適といわれています。そして今、LPWAは様々な分野で注目を集めているのです。ここでは、LPWAの種類や比較も含めて、基礎知識をご紹介します。

なぜLPWAが注目されているのか?

LPWAとは「Low Power Wide Area」の略称で、少ない消費電力ながら数キロ~数十キロの範囲での無線通信が可能な、無線技術の総称のことをいいます。つまり、少ない電気消費で長距離のデータ通信を行うことができる、画期的な無線通信技術なのです。

年額100円から利用可能な端末がある低コストの「LPWA」は、IoT社会に欠かせない存在であると注目されているのです。

LPWAの種類と比較

LPWAには、大きく分けて2つの種類があります。無線通信の種類は、ライセンスが必要かどうかで分けられます。同じLPWAでも、それぞれ通信距離やかかるコスト、サービスなどが異なるため、事前に両者の違いを把握しておいた方がいいでしょう。

また、日本国内だけでも数多くのLPWAを使用することが可能になっています。ライセンスが必要なLPWAも不要なLPWAも、それぞれ数多くの種類が存在しているので、主に利用されている種類も含めて詳しく見ていきましょう。

ライセンス系LPWA、アンライセンス系LPWA

ライセンスが必要なLPWAを「ライセンス系LPWA」、必要のないLPWAを「アンライセンス系LPWA」といいます。ライセンス系LPWAは、大手通信事業者であるキャリアが、国から免許を受けているLTEの周波数を使用しているLPWAのことで、以下のようなものが挙げられます。

・NB-IoT

・LTE-M

このうち「NB-IoT」は、IoTデバイスのインターネット接続にフォーカスした仕様の規格で、すでにLTEのネットワークがある環境なら新規に構築する手間がかかりません。そして通信距離は最大20キロ程度という特徴があります。

ライセンス系LPWAは、高品質なサービスとカバレッジの広さが特徴です。ただし、その分運用コストが高くなるデメリットもあります。一方、アンライセンス系LPWAは、特定小電力無線とも呼ばれ、長距離通信に適した周波数を使用しています。ただし、サービス提供事業者によって品質が異なるデメリットがあります。種類は、以下の4つが挙げられます。

・ZETA

・LoRa/LoRaWAN

・ELTRES

・SIGFOX

この中で「SIGFOX」は、最長50キロの長距離通信が可能と言われており、運用する台数が多いほどデバイス一つあたりのコストが安くなる特徴があります。2009年ごろからフランスで実用化されたLPWAで、日本でもインフラや物流の分野で普及しつつある規格です。ただし、通信サイクルやメッセージ容量など、1日あたりの上限が設けられているので注意が必要です。

それぞれの方式を比較

ライセンス系LPWAとアンライセンス系LPWAの両者を比較すると、運用コストやサービス、コストの面で大きく異なります。とにかく安価で低消費電力にしたいのであれば、アンライセンス系LPWAがいいでしょう。

しかし、両者にはそれぞれ細かい規格があり、一概には決め切れない面もあります。実際に導入を検討する際には、それぞれの規格のビットレートや特徴を把握すると決めやすいでしょう。ビットレートとは、1秒間に送受信できるデータ量のことで、数値が高いと1秒間にたくさんのデータを転送できるのです。

LPWA技術の活用方法とは?

では実際に、LPWAはどのように活用されているのでしょうか?その通信技術を取り入れることで実現できるIoTサービスの事例を見てみましょう。

使い捨てモジュールや情報収集

LPWAを活用することで、「モニタリング(監視)」「トラッキング(追跡)」「メータリング(検針)」が可能になるため、様々な場面で応用されています。実際、家庭用ガスメーターの監視や、自社商品のメンテナンス用IoTデバイスの通信などで利用されており、ほかにも山奥の建設現場や洋上の水温監視などで活用されている事例があります。

また、ユニークな活用方法として、書類の開封を知らせるというサービスも検討されています。これは、薄くて軽い電池の通信モジュールを直接封筒などに使用し、開封すると信号が送信されるという仕組みです。

LPWAの周波数とは?免許が必要?

LPWAの種類でライセンスが必要なものがあることから、無線通信技術では免許が必要な場合があることがわかるでしょう。免許が必要かどうかは周波数によって異なります。ここでは周波数と免許の関係や、5Gとの違いなどをご紹介します。

電波には免許が必要な周波数がある

法律の中には「電波法」というものがあります。ここには「許可を受けず勝手に電波を発信することは禁止」という決まりがあり、使用する場合は周波数ごとに厳格に使用方法が定められているのです。これは、同じ周波数を使用した無線通信に悪影響を与えてしまう恐れがあることから生まれた法律で、運用する場合には基本的に免許が必要になります。

しかし、免許および登録を必要としない無線局の規定もあります。LPWAとして利用される周波数帯の920~928MHzは特定小電力無線局と呼ばれる機器向けの周波数帯となり、周波数以外の総務省が規定するそのほかの条件を満たせば無線局の免許および登録は必要ありません。

5GとLPWAの違いとは?

LPWAと同じように最近話題になっている5Gは、「高速通信」「大容量化」「低遅延化」が特徴で、ライセンスが必要なキャリア通信の新規格です。多数の端末との同時接続が可能で、低消費電力かつ低コストというメリットがあります。 しかし、5Gだけで全てのIoTによる通信ニーズをカバーできるわけではありません。IoTは様々な環境で使われるため、今後はますます免許不要のLPWAに注目が集まるといえるでしょう。

まとめ

低消費電力で長距離の無線通信が可能なLPWA。免許が必要のない規格もあり、また低コストなので導入を検討している企業も多いでしょう。5Gなどのキャリア通信の新規格も注目されていますが、これからのIoT社会ではLPWAを効率的に活用することが必要となってくると予想されます。

LPWAの導入を検討している方は、専門の企業に相談するのがおすすめです。様々な企業が存在している中で、特にIoT事業に力を入れているのは「ACCESS」です。LPWAの導入や活用方法について一度相談してみてはいかがでしょうか。