GPSと所在管理はとても相性が良いことをご存知でしょうか。なぜならGPSは、スタッフの勤務状況を管理したり、報告業務を効率化したりすることができるからです。
営業やドライバー、訪問介護などオフィス以外の場所で働くスタッフが多くいる場合も、勤務実態を正確に把握できるようになります。またGPSは位置情報だけでなく、出退勤の時刻や勤務状況も確認できるので、客観的な も役立つでしょう。
GPSで所在管理をするメリットや注意点、またGPSを利用しやすい業種について紹介します。
GPSで社員の所在管理をすることは、様々な経営課題の解決に役立ちます。ここではGPSを利用するメリットについて解説します。
勤怠管理の方法として従来のタイムカードを利用している場合、GPSに替えることでコストの軽減につなげられます。タイムカードは未記入や打刻ミスが発生しやすく、その確認作業に多くの時間を取られます。
しかし、GPSであれば日々の出退勤はデータで記録されるので、未記入が発生しません。それによりスタッフへの確認作業が必要なくなり、毎月の勤怠管理業務が大きく効率化できるでしょう。
GPSで所在管理ができれば、日々の日報作成や報告業務が効率化します。事務所以外で働くことが多い職種の場合、日報で業務報告をすることが多いでしょう。
しかし、日報の提出がなかったり、遅れたりするなどの課題を抱えている企業もあるはずです。また報告が遅くなると報告内容が曖昧になり、正確な情報を吸い上げることができなくなるデメリットもあります。
こうした事情により、経営者や管理職がスタッフの活動を正確に把握できなくなり、適切な指示が出せなくなるのです。勤務実態を正しく知るということは、業務改善や効率化に向けた第一歩といえるでしょう。
GPSから得られたデータを活用すれば、業績向上につなげることができます。例えば出退勤データと売上データを比較し、営業ルートや販売エリアを見直すことで、経営上の課題に直接結びつけることも可能です。
また各スタッフの活動実績の確認を通して、訪問地域や訪問先の偏り具合、訪問頻度を分析することもできます。一人ひとりの活動実態をもとに、より成果の出やすい環境を整えることができるでしょう。さらに増員や減員、配置転換などの人事的な経営課題の抽出も可能です。
GPSの場合、所在管理をしやすい業種とそうでない業種があります。中でも時間に関する経営課題が多い業種にGPSは役立つのではないでしょうか。
ここではGPSの導入をおすすめする業種について紹介します。
物流などの運行管理を必要とする業種には、GPSは必須といえます。そもそも物流サービスを支えているのはGPSといっても過言ではありません。
運搬車両にGPSを設置し、現在の位置と目的地が把握できれば、到着時間を割り出すことができます。物流業界は何より正確な運行管理が重要で、お客様もこれを求めているといえるでしょう。
直行直帰をすることが多い営業職も所在管理をしやすい業種といえます。外回りが主な業務である営業職が、必ず事務所に立ち寄らないと出勤扱いにならないというのは時間のロスです。
また遠方の出先からでも帰社が必要となれば、無駄な残業とコストが増え、スタッフの不満も増加しかねません。しかしGPSで所在管理ができれば、帰社の必要性を客観的に判断でき るので、安心して直行直帰を社内に取り入れていけるのではないでしょうか。
移動の時間が多い営業職こそ、GPSで所在管理をして、業務の効率化を図りましょう。
GPSで所在管理をすることで得られるメリットは多くあります。しかし、気をつけなければいけない点も理解しておかなければなりません。GPSで社員の所在管理をする際の注意点について確認しましょう。
GPSでスタッフの所在管理をすること自体に問題はありません。ただし、社員側の理解が得られていることが大前提となります。
過去にはスタッフに渡すスマホのGPSを利用し、社員を無断で監視しているような企業もあ ここでの問題は、無断で監視することにあります。
これからGPSでの所在管理を導入しようという場合には、必ず事前にスタッフに周知して十分な理解を得ておくようにしましょう。
GPSで所在管理をする場合にもう一つ注意する点があります。それが第三者からのアクセスです。
GPSは機能をONにしている限り、常に位置情報を発信し続けています。つまり第三者からの不正なアクセスがあった場合、スタッフの位置情報が漏れる可能性もあるのです。
その対策としては、勤務時間外はGPS機能をOFFにすることが有効でしょう。また場合によっては、勤務時間外にはGPSを発信する機器を返却させることも効果的です。
GPSで所在管理をするメリットや注意点、またGPSを利用しやすい業種について紹介しました。GPSによる所在管理は様々な経営課題の解決に役立ちます。
また、スタッフの不正や虚偽報告がそもそもできない仕組みを整備することも、企業の役割の一つではないでしょうか。GPSから得られるデータを有効活用して、より効果的な企業活動に取り組むことをおすすめします。