2020.06.8

ビーコンの企画、開発が社会に与えた影響とは?│事例や企業も紹介

社会

Bluetooth信号を発信して、人やモノの位置を把握することができる「ビーコン」。位置情報ではこれまでGPSが主流となっていましたが、最近ではビーコンをより効率的に活用するために、様々な企業で企画や開発が進んでいます。

今回は、今までどのようなビーコンが開発されてきたか、また新しいビーコンの登場は、社会にどのような影響を与えたのか、事例を元にご紹介します。

ビーコンの企画や開発で社会が変わった?

ビーコンは多くの企業で導入が進みつつあり、イオンモールなどにも取り入れられるなど、気づかないうちに私たちの身近な存在にもなってきています。

では、これまでに開発されてきたビーコンは、社会にどのような変化をもたらしてきたのかをご紹介していきます。

IoT社会の実現を可能にするビーコン

IoTにはインターネット環境が必要不可欠です。しかし、インターネットを効率良く活用するためには、利便性に優れているデバイスが必要です。パソコンやスマートフォンを利用することで、人とモノを繋ぐ「IoT社会」は進歩し続けていますが、近年では、このシステムにビーコンを導入することで、さらに進化しています。

ショッピングモールなどに使われている施設マップのアプリにも、実はビーコンが活用されています。施設のどこにいるか把握できるだけでなく、お店の近くに行くだけで、お得な情報が自動で配信される機能などもあります。情報を、必要な場所で必要な人に効率的に届けることができるので、IoT社会の実現にビーコンが大活躍していることがわかるでしょう。

ビーコン導入で働きやすい環境に

従来は、出退勤の管理はタイムカードやICカードによる打刻が必要でした。しかし、打刻忘れや虚偽の打刻など、様々な問題もあり、業務効率化の妨げになっていたとも言えます。この問題を解決したのが「打刻レスのビーコンシステム」です。これはゲートに親機を設置し、iPadなどにビーコンシステムをダウンロードすることにより、携帯型のビーコン、またはスマートフォンなどのデバイスが近くを通るだけで自動打刻できる画期的な仕組みです。打刻忘れの心配も必要ないので、従業員だけでなく管理する側にとっても便利なシステムといえます。

このビーコンシステムが開発されたことにより、働き方を見直すきっかけが増え、働きやすい環境整備に一役買っているといえるでしょう。

ビーコンの企画、開発を行っている企業

すぐ指示が出せるように社員の位置を把握したい、資材の管理のためにモノの位置を把握したいなど企業によって、ビーコンのニーズは様々。各ニーズに合わせて、個人のスマホにビーコンを活用したアプリを導入する、資材に小型のビーコンを装着するなど形も異なります。

ここでは、ビーコンの企画や開発を行っている企業の中から3社をピックアップしてご紹介します。これからビーコンの導入を考えている企業の方は、ぜひ参考にしてください。

家畜事業にまで参入したIT企業

企業のIT、ICTサポートをワンストップで提供している企業の例です。パソコンやスマートフォンの導入、データ管理、またビーコンをはじめとしたシステムやアプリの開発を行っています。様々なビーコンシステムを開発していますが、酪農業に活用できるビーコンシステムまで開発しているユニークな企業もあります。

酪農業のために開発されたのが、牛の動きを把握するシステム。軽量のビーコンを牛に取りつけ、受信機で受信した牛の行動をクラウド上の管理システムに送信する仕組みで、データの管理はスマートフォンやパソコンなどから行うことができます。

iBeaconで有名なIT企業

スマートフォンアプリやWEBサイト、業務系システムなどの開発サービスに加え、コンサルティング業務も提供している企業です。ビーコン開発では、Apple社の設定した規格に準じているiBeaconを利用したシステムで有名です。このシステムは位置情報を把握できるだけでなく、適切な情報を必要なデバイスに送信したり、データを分析できたりする特徴があります。

例えば、飲食店や小売店で利用する場合、お店の近くを通っただけで、最新のクーポン情報などを配信できます。ビーコンの範囲に入った時だけ反応するので、効率良くお客様に訴求することができるというわけです。

数々のビーコン実績を持つACCESS

ACCESS」はloTや電子出版、ネットワークの各種事業を行っています。特にloT事業で行っているビーコンの開発では、数々の実績を残してきました。これまでに開発したビーコンの種類も多く、実際に出荷されたビーコン台数は国内No.1の実績を有しています2017年9月当社調べ)。ACCESSでは工場や倉庫をloT化するものや、学校や施設などで子どもの居場所を把握できるタイプなど、非常に多くのビーコンを開発、出荷してきました。

中でもビーコン打刻レスサービス「Linkit®勤怠」(リンキットキンタイ)は、オフィス社員にとても便利なサービスです。これはオフィスの入り口などのゲートに専用の機器を設置し、そこをキーホルダー型の小型ビーコンを持った社員が通過するだけで打刻ができるという画期的なシステムです。

ビーコンの企画、開発事例を紹介

ここでは、実際にビーコンの企画から開発までにいたった事例を2つご紹介します。これからビーコンの導入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

テレビ業界の取材の形を変えたビーコン

従来は、現場の取材クルーをまとめる役割を担う「デスク」に情報が全て集約され、デスクのみにかかる負担があまりにも大きく、仕事をさばき切れないという問題がありました。そこで導入されたのがチャット連動型の動態連動サービス「Linkit® Maps」(リンキットマップス)です。

スマートフォンアプリとして使用可能で、個人の位置情報が把握できるシステムで、チャット機能も搭載されています。今までデスク一人で対応していたものがチーム全体で把握できるようになったため、適切で迅速な指示出しが可能になりました。

また、災害時に繋がりづらい電話対応も、チャット機能で解決できるので、災害現場での情報提供やリアルタイムな取材がスムーズにできるようにもなっています。

惣菜店の客数が増加

大型複合施設内にある惣菜店では、これまで複合施設の共通レジで商品を購入できることから、直接店舗に訪れるお客様が少ない傾向がありました。その打開策としてビーコンを導入したのです。

「店頭だけで使用できるクーポン」を配信できるシステムを利用し、店頭にまだきていなく、複合施設の共通レジにいるお客様に対してお得な情報を配信することが可能になりました。このように、お客様が店頭に行くきっかけをつくることは、売り上げと来店客の増加が期待できるでしょう。

まとめ

AIの導入やRPAの登場など、急激な技術の進歩により、私たちの社会はめまぐるしい変化を遂げています。その中でもビーコンは、人とモノを繋ぐために欠かせない存在になっているといえるでしょう。今まであった問題も、ビーコンの導入で解決できることがあるかもしれません。

今回ご紹介したACCESSの「Linkit® Maps」や「Linkit®勤怠」を取り入れることで、業務効率の向上が期待できます。これらの導入に興味がある方は、以下のお問合せページから相談してみてください。