2020.12.4

GPSで在庫管理がラクになる!GPSの基本や導入メリットを解説

GPSマップイメージ

「社内の在庫数が把握しづらい」「在庫をいつ誰が持ち出したか分からない」など、在庫を管理する担当者の悩みは多いでしょう。そんな在庫管理に関する悩みを解決してくれるのがGPSです。

現在さまざまな業種で導入されているGPSは、人手不足などの経営的課題の解決に貢献しています。そこで、在庫管理にGPSを取り入れることで得られるメリットや基礎知識に加え、GPS以外の管理方法についても紹介します。

そもそもGPSは何ができる?

GPSとはグローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System)の略です。GPSという言葉は知っていても、その仕組みまで正しく理解している方は少ないのではないでしょうか。そこでGPSの基本やできることについて解説します。

GPSとは地球上の位置を測るシステム

現在GPSは特別なシステムではなく、多くの方の日常生活に役立てられています。例えば、スマホの地図アプリやカーナビです。これらは位置情報を知る手段として、誰もが一度は利用した経験があるのではないでしょうか。

なぜ自分の位置情報がリアルタイムに特定できるのかというと、衛星と受信機によって割り出された距離を常に測定しているからです。GPSは約2万kmも上空の6つの軌道に、4基以上の衛星が配備されており、その衛星が時間の信号を常に送っています。その信号を受信した時刻との差で自分の位置を特定するという仕組みになっているのです。

GPSの精度は環境によって変化する

GPSやビーコンなどの位置情報を特定するサービスはビジネスの面から見ると、多くの経営課題の解決につながります。ただそれと同時に、それぞれのサービスごとにデメリットがも存在あることも認識しておかなければなりません。たとえばGPSの場合、悪天候などの環境下では精度が落ちる可能性や、通信状態が悪い場所ではGPSが正しく機能しない場合もあります。

GPSをビジネスに活用する際は、環境によってGPSの精度が変化することは頭に入れておきましょう。

GPSで在庫管理するメリットは多数

広大なスペースに保管されている多くのモノの在庫管理をしなければならないということもあるでしょう。そこで役立つのがGPSによる管理です。ここではGPSで在庫管理することで得られるメリットについて紹介します。

リアルタイムに入出庫や発注の管理が可能

現在でも在庫を、紙に書いた一覧で一つ一つチェックしている企業も多いのではないでしょうか。しかしGPSを活用すれば紙ではなく、データで管理できます。

例えば、広いエリアに保管されている在庫の位置管理を行うことも可能です。エリア内にある全ての在庫にタグなどを貼り付けます。そして作業者が在庫を移動する度に、スマホやタブレット、専用端末でタグを読み取ることで、在庫の位置をGPS情報から読み取るのです。それによってモノが移動した事実はデータ化され、リアルタイムに入出庫を管理することが可能となります。

また入出庫の管理が正確にできることで、おのずと発注点も割り出すことができます。一旦紙に記入した情報を後からデータ化する手間も省けるので、管理面でも作業面でも効率化することができるといえるでしょう。

コスト削減や生産性の向上が見込める

GPSを在庫管理に導入することで、コスト削減や生産性の向上にもつながります。例えば物流業務の場合、ピッキング作業が業務の大半を占めるでしょう。その作業者の移動距離や行動履歴をGPSで特定できれば、行動のクセや無駄が見えてきます。

そうすることで行動範囲内にどの商品を配置するべきか、どのロケーションが最適かなどを把握できるのです。モノの置き場や人員の配置を変更させるなど、業務改善の対策や作業の効率化に役立てられます。

GPS以外にも管理の方法はある?

これまでGPSによる在庫管理について解説しました。では、そのほかの管理方法はないのでしょうか。GPS以外で在庫管理をする方法をいくつか紹介します。

電波などの無線で通信するICタグ

ICタグは、電波で無線通信をする機能を持ったタグのことです。無線タグや無線ICタグ、RFIDタグなどと呼ばれています。

最近ではアパレル業界の在庫管理にICタグが活用されたり、コンビニの商品に電子タグを取り付けたりして、レジの効率化に活用されています。GPSとの違いは大きく以下の点が挙げられます。

  • 複数タグを同時に読み取ることができる
  • タグが隠れていても読み取りができる
  • 熱や汚れに強い
  • データの上書きが可能

これらの特徴から、現在多くの物品管理や在庫管理で活用されているのがICタグです。

スマートフォンで利用できるQRやバーコード

最近ではスマートフォンを用いたバーコードやQRコードによる在庫管理も増えてきました。なんといってもその導入のしやすさがメリットでしょう。

また在庫数などのデータベースをクラウド化したり、会計システムと連携させたりするなど、その汎用性の高さも人気の理由です。

まとめ

在庫管理にGPSを取り入れることで得られるメリットや基礎知識、またGPS以外の管理方法を紹介しました。在庫管理にGPSを活用することで、コストの削減や効率化など多くのメリットを得ることができます。

日々何気なく利用しているGPSは、在庫管理を伴う業務の改善になくてはならない存在といえるでしょう。